パントマイムの壁のやり方②〜手を動かさずに身体を動かす〜

さて、壁のやり方第2弾。やってきました。いよいよ固定点のお時間です。

パントマイムの壁のやり~方上半身~

今回はこれを説明します。

パントマイムの壁のやり方概要
パントマイムの壁のやり方①
パントマイムの壁のやり方②  ←今ここ

パントマイムの壁「触った手を動かさずに上半身を動かす」

パントマイムを習うと”固定点こていてん”という言葉がでてきます。

固定点とは、

固定点とは、空間上に固定して動かさない点のこと。 この固定点を動かさずに他の部分が動いてると固定点が空間に止まっているようにみえる。

どういうことかっちゅうと、

にわとりの首が動かない

こういうことっすね。この動画(GIF)でいうと首から先が固定点っていうわけです。

実はパントマイムのテクニックの半数はこの固定点です。

パントマイムの壁はもちろん、綱引きも固形点が土台となってます。 カバンの固定なんてもろに固定点ですしね。

固定点の難易度

ここから先の「パントマイムの壁マスターへの道」は、

固定点を維持する難易度をあげてもいかに固定点がブレずにいられるかということに尽きるので一気につまらなくなるかもしれません(苦笑)

固定点を維持する難易度をあげるとは、壁でいうと

  1. 手を動かさずに上半身だけを動かす
  2. 手を動かさずに視線は手以外のどこかを見ながら上半身を動かす
  3. 固定点(手)を近くでも遠くでも同じ面(軸)に設定できる
  4. 固定点(手)を維持したまま全身を動かす
  5. 固定点(手)を維持したまま視線は固定点以外の点を見ながら全身を動かす
  6. 片手は固定点を維持したままもう片方の手は別のこと(片手は壁を触り固定点を維持しながら、もう片方の手は窓ふきなど別の演技をするなど)ができる

ざっと思いつくところでこんな感じ。いかに自然な演技をしたまま、それでも固定点だけが動かないか。「そんな動きなのに固定点はしっかり動かねぇんだ。すげー」ってことが驚かれたりします。

固定点ができるようになると、その先にはこんなこともできますので、ご参考までに。

難易度は上をあげればキリがないのでとりあえずこの7つ。この記事でとりあげるのは3までです。

パントマイムの壁のやり方 上半身のみ編

前置きが長くなりました。

さて、ではいよいよ固定点を使ってパントマイムらしいことをしていきます。

固定点を維持したまま上半身を動かすLv.1~2

手をパーにして壁を触ります。触るといっても実際に壁があるわけではないので、力を抜いた手がパーに広がり、手を止めたところに壁があることになります。(手を止めた瞬間から架空の壁をさわったことになる)

さわ手の位置は肩の高さかつ、ヒジに余裕のある距離がよいでしょう。

そして、その手を動かさずに上半身を動かします。

ここから先、この動かさない手のことを固定点と呼びます。

パントマイムの壁の手

Lv.1 手を見ながら固定点をつくる
Lv.2 手を見ずに固定点をキープする

上の動画(gif)では可動範囲を広げるために、スタンス(両足の幅)を広げて腰を落としています。

ちなみにこの記事では、足は地面から動かしていません。重心移動がからむと難易度がややあがりますので、次回の記事で。

固定点を維持したまま上半身を動かすLv.3

パーにしたまま上半身を自然に動かす。
今度は見ないで上半身を自然に動かす。

これができたら
「固定点の位置を変えて上半身を動かす」
ということにチャレンジします。

パントマイムの壁のやり~方上半身~

固定点Aから固定点Bに手を変える瞬間は、

  1. 目線を固定点Bに。固定点Bをみる
  2. 固定点Aの手の力を緩める
  3. 手を目線の先固定点Bにもっていく
  4. 手をパーにする

と4段階踏んでます。

注意したいポイントは2つ。

  • 手を壁から離した瞬間は力を抜く
  • 固定点を変えるときは他の部分を動かさない

です。

1点目は前回参照。

2点目ですが、固定点Aから固定点Bに手を変えるときは手以外の身体は動かしません。

これは動きだけで伝えるパントマイムにはとても重要なことです。

固定点を見せるために時間軸でいうと、こういう風に動きます。

パントマイムの時間の使い方

体の動き→固定点を見せる動きと2つでセットとおぼえましょう。

ぶっちゃけこれがわかってないと喋って解説するという羽目になります。

逆にいえば、ここがしっかりできればこれだけで壁らしくなります。がんばっていきましょう!!

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